竜馬伝(実際の騒動を推定)


大部屋役者の場合は、主役に派手に切り殺されて、目立つ映像を撮ってもらうのが目的であるが、実際の捕り方は、そんなことはしないと思われる。

殉職による2階級特進も、遺族年金もなかっただろう。救急車で病院に連れて行ってもくれない。怪我で後遺症が残ったら、保険がおりないどころか、「これではお役目が務まらぬ」って解雇されるだろう。

昔の時代劇だとだと、捕り方がはしごや刺股さすまた)で、犯人を取り囲んでいるシーンがあったが、それが近いと思われる。

刀を振り回す犯人では、刀の当たる範囲になんか、入れるものではない。

刀の触れる範囲の2倍3倍の距離の取れる、はしごや刺股で、安全な場所から、犯人を取り押さえるのである。

ま、しかし、捕り方は午前3時に突入って言うんだから、寝込みを襲うつもりだったのだろうか。

ならば、近づいていく可能性がある。

けれども、近づいた捕り方が、鉄砲で撃たれた後は、

最初は、気づかなかったんだと思う。拳銃は、火縄銃と違って、火薬のにおいはしない。

撃たれてもしばらくは、わからなかったと思われる。3人殺されて、やっと、新型銃って、飲み込めたと思う。

犯人が銃を持っているとしたら、安全な位置は、ずっと後ろになる。

捕り方の役人は、新型銃の射程範囲外に引いたと思われる。

役人が引いたのを確認して竜馬たちは、出て行ったのだろう。

しかし、役人をここに、来させた幕府のスパイは、それでは済まない。(伏見奉行所がなんで大勢で竜馬を取り囲んだのか?竜馬伝なら、主人公だからって、納得できるが、脱藩浪士なんてうようよいる時代である。また、長州征伐で、将軍が半年以上前から、大阪に出張っているのである。長州との戦争中なのである。そんな時に、ただの脱藩浪士の竜馬捕縛にこれだけの伏見奉行所の人員を動員できたのは、竜馬の動きを監視していた幕府のスパイの働きとしか考えられない。当然そのスパイも現地に来ていたはず)

捕り方が引いたのに安心して出てきた竜馬を、物陰から急に襲ったのだと思われる。竜馬の右腕の動脈にまで達する傷を負わせたが、その直後には、三吉の槍の餌食になってしまったのだろう。

依頼者が死んでしまっては、捕り方も意欲が削がれる。ましては、相手は新型銃を持っているし、槍の達人のボディーガード付である。

3人も犠牲者を出したし、義務は十分果たしたと考えるのが役人である。

薩摩藩士が出張ってきた後は、薩摩藩との問題に発展しかねないので、黙って見ているしか仕方ない。

追記(捕り方は3桁という説もというコメントに答えて)

司馬遼太郎の「竜馬がゆく」では、100人以上に取り囲まれます。

司馬が、龍馬ではなく、あえて竜馬と書いたのは、龍馬をモデルにした、架空の人物という意味だったようです。

NHKもその志を引き継ぐなら竜馬伝と書かないといけないですね。

お龍が裸で駆け上がるというのも、午前3時という時間を考えるとありえません。

当時の風呂はスイッチを押すと自動的に沸くタイプじゃないです。

何回か前の、重太郎の場面の様に、外で風呂焚きをする人物が必要です。

お龍が、自分で焚いて入ったというなら、捕り方に気づくのは、外で風呂焚きしているときでしょう。

煤で黒くなった顔で駆け上がっても、いい絵にはなりません。

水戸黄門のお銀の入浴シーンと同じ、読者サービスでしょうね。

100人以上で取り囲んだというのも読者サービスでしょう。

写真は三吉です。

維新後は宮内庁で勤めて71歳まで生きたようですね。