ゲゲゲの女房「頼むから仕事増やさんどいてよ」


今日の放送の最後の言葉。

有能なアシスタントBが、そうじゃないアシスタントCにかけた言葉である。

よく、無能というが、無能ならよいのである。

無能なら何もしない。まったく何もしない。

すなわち、原稿にコーヒーをこぼしたり、完成原稿を間違えてゴミ箱に捨てたり、原稿を電車の網棚に忘れたりはしないのである。

しかし、無能といわれる人は、そうじゃない。仕事をやるのである。マイナスの仕事を。

周りのものは、そのマイナス分をゼロに戻すために、さらに仕事が増えるのである。

勤めていたころにも、いた。

何もせずにご機嫌伺いしていればいいのに、なぜか、お客様を怒らせて帰ってくる。

出来もしないことを、「はいはいもちろん出来ますよ」ってただで請け負ってくる。

納品しても請求書を出さない。期が跨ると、お客様のほうでも払えなくなるので、お客様のほうから、請求書をくれと電話が来る。

電話を取り次いでも、相手が電話中だと、取り次げないが、折り返し電話をするように伝言しなければいけないが、次の電話が来ると、勇んで電話をとって、取り次いで、そうすると、前の電話を忘れるので、お客様がカンカンに怒るというか、それは、お得意様の場合で、新顧客の場合は、黙ってよそに流れてしまう。

無能ではないのである。有害なのである。

「たのむから、何もしないでくれ」って思う新人は、何人かいた。