竜馬伝(切腹しに帰る)


例えば、会社とか失敗して、

失敗だから、窃盗とか詐欺とは犯罪を犯したわけじゃない。

一生懸命やっても、上手くいかず、借金だけがどんどん増えてしまった時、ほとんどの人は、3000万とか5000万とかの、生命保険の金額を考えるようだ。

そして、例え生命保険では、借金の半分も返せないと知っていても、生命保険分は返したいと思うようだ。

中には、借金返済のため、生命保険の掛け金も使うために、解約してから、つまり、死んでも一円にもならなくても、それでも、申し訳ないと、自殺する人も多いらしい。

なので、生命保険をかけた状態で自殺する人は、まだ、ましな方らしい。例え、それでもまだ、多額の借金が残って、遺族が返済に苦しむとしても。(正解は、その道のプロに相談することであるが)

今、例えば、借金がかさんだ場合、自殺したら借金は全てなくなって、なおかつ遺族に、自分がやっていた仕事の継続が保証されるとしたら、喜んで自殺する人は、たくさんいると思うが、どうだろうか。

で、それが、切腹なのです。

修二郎は、失敗したのを知って、喜んで腹を切ったと思います。おかげで、家は存続。加尾は、婿養子を迎えて家族の生活を守り、ついに、夫は明治政府で警視総監にまで出世します。

切腹というのは、そうゆう夢みたいにうれしい制度なのです。

武智も切腹しに帰ります。家族を守るためです。

土佐勤王党でも、吉田東洋を暗殺したとされたものは、刑死なので、お家断絶というか扶持米召し上げというかで、家族は路頭に迷うことになります。

武智は切腹を許されたのですから、勤王の夢は失敗しましたが、最低限の仕事である家族を守ることには成功しました。