戦争と法事


法事は昔は大旦那さんというか、裕福な名家だけがするものでした。
それが、一般に広まったのが戦争です。
「お国のために命を捧げたのだから、これほど立派なことは無い」
というのが、庶民の法事の始まりです。

そして、日清日露のころは、遺族年金もたくさん出ました。
ロシアが滅んだのは遺族年金の出しすぎって説もあります。

遺族がお金貰っているのをご近所は知ってますから、法事くらいやれよって。

本来家の行事であった、法事が、亡くなった人を祭るように勘違いされたのは、庶民へ広まったのが、亡くなった人がお国のために戦死して、遺族年金をもたらす偉い人だったことに起因します。

戦争反対とかいいながら、代々続く家業を持つ家でもないのに、法事をするのは、矛盾しているんです。

ま、法事は名目で、いろんなところに散ってしまった親族がたまに顔を合わせて、親睦を図るという、そういう面があるので、今も残っていて、それはそれで、ひとつの風習だと思いますが。