八重の桜17:苦悩する小さいお兄ちゃん
一回り上のお兄さん、尾張藩主徳川慶勝は、4年前の長州征伐の後、尾張に戻っている。
このお兄さん、安政の大獄で、謹慎処分を喰らって、その間尾張藩主を代行したのが、4つ上のお兄さん一橋茂栄。
安政の大獄が終わって、慶勝が復帰すると、一橋茂栄は隠居していた。
が、徳川慶喜が徳川宗家を相続した半年前、空位になる水戸藩主の座に、付く。
これが、松平容保の推挙である。(実子4人を大名にした父から受け継いだ才能だと思う)
ここで、とっても大きな借りを、容保は、慶喜に作っていたはず。
慶喜も、水戸藩に換わる軍事力を会津藩に求めている(水戸藩は最初っから、佐幕と勤王でもめていて頼りにならないのだが・・・)。
容保の一回り下の弟、桑名藩主の松平定敬は、若いこともあって、幕府の命令による軍事を一生懸命勤めている。
長州征伐の原因になった禁門の変の半年前から起こっていた、水戸天狗党の乱鎮圧でも活躍。
ずっと幕府の為に戦っちゃった為、明治維新で恭順を決めた桑名藩に戻れなくなってしまうくらい。
上のお兄ちゃんの借りと弟の頑張りの中、自分が抜けるわけには行かなかった小さいお兄ちゃんという、面もあると思う。