第22回コンピュータ将棋選手権
「手の良し悪しをコンピュータに自分で学習してもらおう」という、画期的手法を成功させたのが、6年前のボナンザ。
今はその手法を受け継いだソフトばかりになった。
おかげでボナンザは今年は決勝に進めず。
ソフトの完成度を上げる手練は、将棋ソフトの専門家の方が得意であるせいだ。
ボナンザの作者は化学の研究者で、将棋ソフトは、専門家ではない。
また、去年一昨年は、複数CPUを指揮する手法。
ボナンザスラスターっていうのは、ボナンザを何十台も指揮して(クラスター処理)多量のデータを処理する手法。
多量のデータを、効率的にすばやく処理することが求められる。
将棋は結果がはっきりと出るので、その素材には最適。
今年は、電通大が大学のコンピュータを総動員して出場。
なので、会場も電通大。
電通大の3フロア600台のコンピュータを総動員して優勝をさらった。
ま、しかし、荒削りなのだろう。
残り時間が切迫すると1秒で一手指すようにプログラムしたはずが、3秒もかかってしまい、決勝リーグでの唯一の負けは、時間切れ負け。
コンピュータは600台でもCPUは3000個。
入出力を含めて3秒でできたのは、ま、実験機としては、早いか。
これらのコンピュータ、すばらしい感覚も披露する。
解説のプロ棋士も、「勉強になる」といっていた。
常識から逃れきれない人間には、ちょっと思いつかないような、斬新な手を惜しげもなく披露していたのには、驚くし、来年は、もっと強くなると言うのも、驚く。