怖ぁーい神様(digより)


原発の北は、海から強い風が吹いている。

放射能物質の塵は、風に乗っていろんなところに降り注いだが、この地域は、海からの風のため、放射能の塵は全く降らない。

地元の人は知っていて、30km圏内ではあるが、半分以上の人が戻って生活している。

しかし、30km圏内ということで、その圏内にある病院での入院を、政府は禁止した。

おかげで、この地域は無医村。

戻ってきた病院も、患者が来ないので、どんどん倒産。

全ての病院が倒産するのは時間の問題だという。

例えば、この地域で脳溢血を起こしたら、山を越えて病院へはこばなきゃいけないので、確実に死。

しかし、神様は、先輩の神様がなさったことに、あやまりがあったことにしてはならない。

被災地の病院がいくら病院が倒産しても、急病人がどんどん死んでしまっても、そんなことは、関係ない。

原発事故のせいにしとけばいい。

地震津波のせいにしとけばいい。

なによりも、あってならないことは、30kmの避難指示を出した上司の神様のなさったことを、くつがえすようなことである。

これだけは、何があっても避けなければならない。

その為に、人間が死んだって、そりゃあ、原発事故、地震津波だから、しょうがない。

人間のためには、判断は全て現場に任せ、中央は金だけ出す。

しかし、そんなことをしては、神様の権益がずたずたになってしまうので、人間が何人死んでも、神様がなさることはありえない。地震津波原発事故のせいにしとけば、愚かな子羊たちは気づかないのだから。