仕分け人の無理解


金曜日に、自分がちょっと知っている分野の仕分け(登記簿の電子化とオンラインサービス)を見たが、仕分け人が言うことは、的外れが多い。
事務処理というと、それは、自給千円の派遣者ができる仕事だと、決め付けている。

なら、代議員の秘書も、事務処理だから時給千円のバイトを雇えばいい。

そもそも、役所の役人も事務処理である。

事務処理なら、誰でもできるなら、役人は、事務次官含めて、すべて時給千円のバイトですむことになる。

登記簿の電子は、年金記録の電子化とは、全く違う。

ちなみに、民間に手を上げさせてみればよい。

業務を理解している会社は、絶対に手を上げない。手を挙げるところは、インチキ会社であろう。

大きな間違いを犯しても、それは、契約書通りであると、責任を転嫁するが、いざとなったら、金を持ち逃げして、会社をつぶすつもりの会社以外、手を挙げない。

登記簿は、その申請を出すことだけで、特別に仕事になっている。

弁護士に継ぐ難しい仕事とされている。

例えば、弁護士に通常の料金(派遣の事務員の10倍以上)を払うからと、お願いしても、全部断られる(弁護士はその仕事の困難さを理解しているから)仕事内容なのである。

だから、その作業を、登記所のOBに、やってもらうのは、大変合理的なことであるが、それを、その「OB」だと表現したところに、長妻さんブチ切れて、「あなた、天下りの定義をまだ理解していないのか」といい、それは、天下りだから、公募に切り替えろという。

その事情を知っているものから見れば、噴飯ものの話である。国選弁護人を資格を問わず、公募するような暴挙である。

また、システムエンジニアの費用が、通常の1.5倍であると、別の仕分け人が怒っていたが、システムやるものにとっては、大笑いである。

「よくぞ、1.5倍で成功させた」と賞賛するのは、システムを知っているものである。

システムエンジニアの費用を値切ったら、システムは、動かなくなるのを知らない馬鹿である。一般の仕事は、類似システムがたくさんあるので、それを極端に言えば、コピペするだけで済むシステムも多いだろうから、安くなるのである。

登記簿の電子化なんて、前例が無いし、応用もありえない。

まさに、一回こっきりの非効率なシステムである。

1.5倍でトラブルも無く移行できたのは、大変すばらしいと評価するのが、その道を知っていいる者である。

それを、仕分け人は「1.1倍とかじゃないんですよ、1.5倍ですよ。コスト意識が欠落している」とお怒りになる。

ま、なんといっていいいか。哀れである。

法務省なんて、特別法人の無いところである。唯一作ったのが、これであるが、とても、合理的なのであるが、ちゃんと、合理的に運営しているので、移行が終了しだい解散することが決まっているが、財務省は、たぶん知っていて、「各省から最低ひとつは出すべき」なんて、だまして、事業仕分けの評判を落とすために、ここを、挙げたんだと思う。

無駄を見直すなら、金額の大きいものからやるべきである。

それくらいの、指示は、出してよかったんだと思う。