ゲゲゲの女房(気づかない能力)

気づかない力は、偉大である。

例えば、皇族のお嬢様たちも、バスで遠足とかなさるそうであるが、バスの中は、シーンと静まり返っている。
おしゃべりを我慢されているわけではないという。お上品に振舞っているわけではないという。
バスに乗っている時に、お友達をおしゃべりするということを、思いつかないそうだ。
おしゃべりは、テーブルで紅茶を戴くときとか、ディナーの時にするもので、バスは移動に使うものらしい。
ま、満員の通勤電車の中って感覚なんだろうか。

思いつかないところが、本物にお嬢様のゆえんである。

布美枝も、働くことをなかなか思いつかない。
目先のやりくりだけ考えている。
「お金の入りが遅くなったなぁ」って思う
「今月は赤字になったなぁ」って思う

そこが、重要なのである。

収入と支出をグラフにしてみて、3ヶ月も前に、「このままで行くと3ヵ月後は赤字転落だ」なんて、予想しない所がいい。

おかげで夫は漫画に打ち込める。

のんびり屋さんの力強い所である。