殺人の時効廃止法案


この法案が可決される以前に起きた犯罪にも適用されることについて、私は法学部を出ましたという前置きの木村太郎

「刑法を訴求適用してはいけないというのは、憲法の要請ですから、原則をなし崩し的に崩していくのは問題」

って、呆けた事をいっていた。

憲法が禁じているのは、犯行時に犯罪じゃなかった行為を、その行為の後に犯罪とするのはいけないということ。
例えば、インサイダー取引。会社の経営状況を知ったいる人が、値上がりが予想される株式を買っておくとか、値下がりが確実な株式を売り逃げておくとか、そんなのは、インサイダー取引禁止法案ができる前は、普通だったので、法律ができる前の売り逃げを罰してはいけないということ。

殺人は、この法案ができても、できる前も、同じに違法な犯罪である。不可罰にする期間を延長するというだけのことである。(もっと細かく言うと、刑罰を重くすることも禁じているのであるが、不可罰にする期間を延長しても、量刑の加重には該当しない)

犯行当時、違法じゃなかったことを、違法にするというわけではないので、遡及効とは無関係である。

しかし、こういった正しいことを言うと、視聴者のおばちゃま達から「なんかりくつっぽいわねぇ」ってマイナス評価を受けてしまうので、頭悪いとか、わかりやすさを第一にでたらめを平気で喋るとかいうのは、ニュースキャスターの才能になってくる。