八重の桜38:口だけ達者なお歴々


会津の国境に軽微に出ていた部隊が城に集結して、さあ、一斉出撃って前夜、酒を飲み過ぎて出陣が遅れたが、実際は、集まったお歴々が、「明日は死出の旅」っていうのに興奮して飲みすぎたのであるが、それを、佐川が、一身に引き受けて、「拙者が寝過ごした」と言ったのだが、明治の人はそういうことを平気でするが、この、飲み過ぎて寝過ごすようなお歴々が、西郷の下の一杯集まってしまった。

訪米訪欧の留守番総理をしていた西郷が、戻った岩倉から、追い払われた時、西郷と一緒に辞職した政府高官が、かなりたくさん居た。

西郷が陸軍大将のまま、鹿児島に戻ったので、勘違いしたものも多かった。

勘違いなので、鹿児島に付いて行っても仕事もやるべきことも無いので、学校なんかをやっていたらしいが、無職は無職、こんな事を3年もやっていれば、ホラ話はどんどん大きくなってしまう。

廃刀令で火がついて爆発するのであるが、口だけ達者なお歴々なので、軍略は出鱈目。

会津でも、菅兵衛はちゃんと働いて生き残るが、口だけのお歴々は、皆戦死。

西南戦争でも、少しは全うな者もいて、西郷札なんて刷って軍費確保するが、多勢に無勢。

こういう口だけ達者なお歴々は、戦の邪魔になる。

一人で死ぬ分には損害はないのであるが、必ず有能な部下を道連れにして、無駄死にする。

とんでもない所で敗戦されては、戦いにすらならない。

まとめて死んでいただいたのが、日清日露の勝因のひつつであろうか。

今生き残っている岩倉の末裔(組織内での出世能力だけが高い)に、倍返しするという痛快ドラマの視聴率が、家政婦の三田を抜いたらしい。

関東で42.2%、(お利口さんの多い新潟では37.6%)