八重の桜24:少年隊士の気持ち
後輩の秀吉が天下を取った後は徹底して煙たがれ、家康には警戒され、築城築城で金を搾り取られて二本松という小藩へ。
二本松の武士は貧乏だったらしい。
その上小藩なので奥州連合加入を拒めるはずもなく、加入したら言われるがまま、各地に出兵、幕府軍が迫った時は、武士は出払っていて、城下は空っぽだったらしい。
少年兵の父や兄、近所や親戚のおじさんたちは皆出兵しているのである。
しかも、負け戦。
今で言うと職安の無い中での会社倒産。
武士の再就職は無い。
生きていても野垂れ死に。
農民には藩政改革のため重税を課して嫌われているので、農業の道もなく、野垂れ死に。
もしくは、女子供といっしょに、自害。
それらに比べたら、戦死っていうのは、魅力的だったと思う。
いま、会社倒産しただけで、借金が返せないだけで自殺する人がたくさんいる。
再就職も自己破産も生活保護もあるというのに。
当時は、全部ない。
生き残りの方も居るが、それはたまたまで、敗戦後に生き延びられるとは思っては居なかったと思う。
出陣は修学旅行前夜と同じ気持ちっていうのはよくわかる。
勇敢だとか、かわいそうだとかは全く無いと思う。
指導した若い隊長も、「女子供としての自害」から救いたかっただけだと思う。