江(姫の輿入れというと政略結婚としか考えない暗愚)


岩石の様に、頭が凝り固まった脚本家には、胸がムカムカする。

千の結婚は、今で言うと雅子様

超玉の輿である。

珠も紀子様

これらの婚姻は、むしろ江の活躍の賜物。

急に言い出すような話ではない。

ちゃんと前々から根回ししている話である。

むしろ、江戸に離れてしまうから、忘れないうちにと、江が早めたと考えるのが普通である。

江がついていったのは、中央の社交場に、たまには顔を出さなければ、遅れてしまうからである。

彼女達の一番の大事、天皇への輿入れも、勿論計画している。

そのために、どうしても上京する必要があったはずである。

これは、姉の淀君を差し置いてであるから、かなり気をつかったはずである。

子供の千は、今で言うと、ネズミィランドへいくようなもので、はしゃいでいたと思う。

もしくは、あこがれの東京にいく女学生のような気分であろう。

供回りは皆連れて行くのである。

千の生活なんてちっともかわらない。

むしろ、田舎臭い生活から、都会のきらびやかな生活に移れると、生活レベルの向上に喜んでいたはずである。