ゲゲゲの女房(なにもしないで解決)
布美枝は、何もしていない。
義父から、「ほっとけばどうにかなる」って、話を聞いていただけである。
・・・と、いうふうに一見みえるが、実はそうではない。
布美枝の、自主性を重んじる対応が立派なのである。
まず、朝の寝坊事件、馬鹿な母だと「9:30に起こせって言っときなさい」って、子供と喧嘩になるだろう。
そこに、寝ている子供は起こすななんていう夫がいると、「子供のお友達がどんどんなくなってしまうじゃない」とか、わけのわからないことをわめいて、夫とも喧嘩してしまうだろう。
そもそも「寝ている子供を起こしてはいけない」なんてきまりは、なんて遣り出したら、最悪である。
それらを、あえて全部しなかったから、長女は自らというか、お友達の好意で立ち直るのである。布美枝は意識していなければ、そこが才能であるし、意識があるとすれば、夫を信じて尊敬しているという点だろう。
大体人間が人間を何とか助けようなんて、おこがましい。人間を救済できるのは神様が仏様って決まっているのである。