竜馬伝 竜馬が江戸で得たもの


竜馬が江戸で得たものは人脈である。この人脈があればこそ、竜馬は活躍するのである。

しかし、商売を知らない脚本家には、ここは理解できない。

商売での人脈の大切さは、例えば商売では平成の天才児であったホリエモンは、東大に入ってすべきことは名前を覚えてもらうことで、教授と学生に名前を覚えてもらったら、半年で退学していいとまでいっている。

しかし、こういった商売の専門的なことは大衆の共感を呼ばない。
また、人脈って、無理を言っても聞いてくれる人とか、でたらめなイメージを絶対にかえないと意地をはる大衆も多い。
だから、黒船にしたんだろうが。

家は商家の分家である。分家ということは、竜馬のおじいちゃんが、独立に成功したってことである。竜馬も成功する。
今までは、京や大阪と交易していたんだと思う。
(竜馬一家にとって海は庭みたいなもので、昨日のお父さんのシーンはありえない。年の半分を国外で暮らす人が、空港に行って「大きな飛行機がいっぱいだ」ってびっくりするようなものであるから)

で、竜馬は、じゃあ、俺は江戸と交易と思って江戸に行って、江戸よりもアメリカと交易じゃってなるのは、とっても普通のことであり、わかりやすいはずなのであるが、基本の商売について、無知でかつ大きな偏見を持つ大衆目当ての演劇では、書くのはそもそも不可能である。

それにしても、リリーさんの小龍は好演だった。